昨晩、たくんが救急で運ばれました。
先にお知らせしておきますが、現在、本人は至って元気です。
今日はもう、全く普通の生活をしております。
ですので、どうぞ、ご心配なく。
とはいえ、本当に心臓が止まるかと思った出来事。
自分への反省もこめて、今日は日記を書くつもりでいます。
9時を過ぎ、さぁ、もう寝るよ〜とたくんに声をかけて
コップに水を入れたり、ちょっとした片付けをしたり
ガーゼのハンカチ(たくんのライナスの毛布)をとりに行ったり
携帯のアラームをセットしたりしていたときのコトです。
突然、リビングで、たくんの泣き声が聞こえました。
おしんちゃんは、洗面所で歯を磨いています。
まーた、どこかにぶつかったかな?
そう思って、様子を見に行ってビックリ。
なんと、フローリングの床が血だらけになっているんです。
たくんはワンワン泣きながら、頭を押さえています。
そして、そこから、どんどん血がふきだして...。
どうしよう、どうしよう。
何があったのかとか、そういうコトを考える前に
押さえているのは後頭部だ、そこからあんなに血が出てる!
どうしよう、たくん、死んじゃう!と頭が真っ白になってしまいました。
体が凍り付いて、すぐにはたくんに駆け寄ることもできなかった。
「しんちゃん!」大声で彼を呼ぶと、状況を見たおしんちゃんに
タオルをとってこいと言われ、とりあえず、ハンドタオルを渡すと、
おしんちゃんは、それをたくんの頭に当てて、そっと体を横にしました。
タオルはどんどん血で染まって行きます。
小児科を探せと言われましたが、夜間診療を探すような心の余裕はなく
すぐに、救急車を呼びました。
とりあえず、交代で着替えて、たくんを毛布でくるみ
車が来るのを待ちます。
たくんも、これはなにやら様子がおかしいと思ったみたいで
どうしたの?どこにいくの?ママも一緒?パパは?
...と次々に不安そうに質問を繰り返します。
あぁ、そうか。
私が混乱すると、この子はもっと不安になっちゃうんだ...。
大丈夫だよ、みんな一緒だよ。
血が出たから、お医者さんに行こうね。と震える声で話しかけ
大丈夫だよ、大丈夫だよ、と抱きしめながら繰り返したけれど
心の中では「頭から血が出ている」ということだけでいっぱいで
タオルを通して手のひらに血が染み込んで来るし
そんな状態は、全然大丈夫だなんて、思えなくって
もう必死で、本当に気がおかしくなりそうだった。
おしんちゃんが、時折、大丈夫だよと言ってくれるのが
せめてもの支えに思えた。
救急車に乗っても、たくんは恐がっちゃって
何をしようとしても泣くばかりで
応急処置がなにもできなくて、とりあえず病院へ。
でも、そのころには頭の血も止まり、ケガの大きさもわかり
出血以外には麻痺も吐き気もないし、顔色も悪くないし、
これはおそらく大丈夫だろう...ということがわかってきました。
病院で、脳外科医の先生に診察をしてもらうときも、
私が抱いていたら、消毒が嫌で暴れるのを押さえることができなくて
おしんちゃんに代わってもらいました。
周囲をきれいにしてみると、
傷は、実際には縫うほどの大きさではなくて
レントゲンの結果も問題なくて、本当に、本当に、ホッとした。
出血の量は、場所が場所だからだと思います。
頭は小さな傷でも意外なほどの出血があるものなんです。
この様子では、麻酔や放射線の量も子供には厳しいので
あえてCTをとる必要はないと思います。
ただし、頭蓋内出血の可能性もありますから
今夜と明日は、注意深く様子をみていて下さい。
そんな診断と、後からでてくる症状の注意事項を説明してもらって
ホッとしたような、すっきりしないような
少し不安な気持ちを抱えたまま、帰宅しました。
夜中に数回目を覚まして様子をうかがったけれど
変わったところはなくて、いつもどおりの寝姿で
時間が過ぎていくごとに、やっと安心することができました。
今日は、もう、普通に生活をしています。
「ゴッチンしたねー、救急車乗ったねー」なんて
本人は、至ってのんきなものです。
念のため、外遊びはやめて、体操教室も休んで
明日も一日おとなしくしているつもりだけれど
あんなに体が震えるくらい心配したのが嘘みたい。
よかった、本当によかった。
時折目をつぶって、腕の中で「どうしたの?」と聞きながら
ママ、ママって言っていた、たくん。
ケガがもっと大変なことになっていて、もしも彼が大事に至っていたら、
私は一瞬でも彼から目を離した自分を絶対に許すことができないだろう。
母親になるということは、
終わりのない後悔を抱える可能性を持つことだったんだって
心から、そう思った。
愛する人を抱きしめることができるうちは、一緒に笑えるうちは
その一瞬一瞬が、本当にかけがえのない、幸せの瞬間です。